2017年12月20日水曜日

日本の宝『漆器文化』


https://youtu.be/Khk4zP3-qms


おはようございます!
今日は、お時間まで、
日本の漆器の豆知識を広げていこうと思います。

漆器(しっき)は、読んで字のごとく、
漆(うるし)塗りをほどこした器ですが、
お正月用の高級品というイメージがあります。

おせち料理を詰める重箱、お雑煮用のお椀、
箸置き、銘々皿と呼ばれるお料理やお菓子を取り分ける小皿
とか、元旦のお屠蘇をいただく屠蘇器とかあって、

なぜか本格的な漆器は、デリケートで、取り扱いも面倒で、
普段は使いたくない、って思っているようですが、
実は、全然そんなことなくて、本当はすごく丈夫なんですよ。

てんぷらとかの熱い料理から冷たい料理まで、
全然気にしないで、普段こそ、
ガンガン使ってほしいって、
関係者の方から聞いたことがあります。

世の中の人がなぜ、漆器にたいして
そんなイメージを持つようになったのか、
不思議でしかたない、漆塗りの作家さん本人が
そんなふうに思っていて、その誤解を解こうと、
定期的にワークショップを開いているんです。

そのワークショップでは、
実際にマイ漆器を作れるということで、
私自身も興味津々だったんですけど、
残念ながら、まだ、参加できていません。

だけど、一度は参加して、もっと、
私たちの知らない漆塗りのお話しを
お聞きしたいなと思っています。
また、その時には、あなたにもご報告しますね。

で、漆器の技法を調べるといろいろとあるのですが、
押さえておきたいのは、蒔絵(まきえ)、螺鈿(らでん)などですね。

たとえば、無地の漆器の表面に、
漆で模様を描いて、その上に金、銀、スズの粉や
色粉を蒔いて固めたもの蒔絵と呼びます。

螺鈿は、光沢のある貝殻を使った装飾技法の一種です。

あと、仏像などに使う乾漆(かんしつ)という技法は、
『張子の虎』のように中が空洞なんです。

土や石膏で原型を作って、その上に漆で麻布を幾重にも
一定の厚みになるまで塗り重ねて、乾燥してから、
中の原型を、抜き取るという技法です。

ということは、大きな仏像でも軽いんですね。
たとえば、戦乱とか、いざというときには、
避難させることができるとか。

ま、便利ですね。

そんな『乾漆像』で有名なのは、
天平文化が生んだ、
唐招提寺の『鑑真和上像』と、
興福寺の『阿修羅像』です。

阿修羅は、帝釈天と激しく争うインドの神のことで、
三つの顔と六本の腕をもっていますが、

この阿修羅像は、
華奢で憂いをたたえた美少女風に仕上げています。
生前、人気女優だった夏目雅子は、
興福寺の阿修羅像にそっくりだと言われていましたが、
じっくり見てもその通りですね。

天平(てんぴょう)は年号の一つで、
天平文化はいまから1300年前の、
奈良時代の文化です。

では、話を漆器に戻しましよう。
漆器の歴史ですが、
じつは、福井県で、最古の漆の木が発見されたのですが、
一万二千年前の縄文時代のものとわかっています。

あとは、同じく福井県で出土された、
約6100年前の赤漆塗りの櫛であるとか
北海道では、約9000年前の装飾品などが出土されています。

で、やはり、漆文化が花開くのは、奈良時代なんですね。
飛鳥や奈良時代の遣隋使や遣唐使を通じて、
新しい文化や技法が伝えられました。

その中には、漆工芸の技術も多く含んでいたそうです。
先ほどの乾漆像や工芸品などが盛んにつくられたようです。

漆は、漆の木にキズをつけて採取します。
もともと東アジアにしか自生していない漆の木ですが、
中でも日本の樹液が最上級とされてきました。

でも、現在の日本は、樹木不足のため、
漆の樹液のほどんとを
中国からの輸入に頼っています。

それにしても、ヨーロッパに漆器が初めて渡ったときには、
驚いたでしょうね。もともと、ウルシ科の樹木がなく、
漆文化がない国ですからね。

あの、マリー・アントワネットも、
豪華な蒔絵に魅せられて熱心に収集したそうです。
現在そのコレクションは、ベルサイユ宮殿や
ルーブル美術館などに収蔵されています。

その後のパリやウィーンの万国博でも
漆器は陶磁器などとともに展示され、
欧州のアーティストや伝統工芸士に多大な影響を与えます。

そして、日本趣味が大流行するようになっていきます。

現在、お味噌汁のお椀ぐらいしか、
暮らしの中には生きていない漆器ですが、

漆器のお椀のどこがいいかというと、
熱を遮断してくれるから、
熱々のお味噌汁が入ったお椀を手に持っても熱くないんです。

だから、ご飯茶碗にもいいし、
そばやうどんの器であるどんぶりも、
こんど、漆製にかえてみてほしいですね。

ほんとうに軽くて、手が熱くならなくて、
手に馴染んで持ちやすくて、
ほんとうに扱いやすいんですよ。

お坊さんの、入れ子になった
漆器のお椀がありますが、
私はずっと、いいのないかなあ~
って、探しているんです。

最近の、お椀は、漆器のようにみえても、
中身はポリプロピレンなどの樹脂だったり、
漆のようで漆でない合成塗料を塗ったものまで
作られるようになってきました。

むかし、お土産にいただいた、
輪島塗の汁椀がどこに行ったのか、
見当たりません。

いつか、奮発して、本物の漆器を買いたいですね。

というわけで、
きょうは、日本の宝である漆器の話でした。
また、続きをお話したいなと思っています。

今日も最後までおききくださり
ありがとうございました!

黄金の国ふたたび!
https://naturalsuccess.jp/XBuddha/gold/special/#GMfFUu







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