2017年7月26日水曜日

ペルシャ絨毯とギャッベ





おはようございます!

今日は、世界の最高級品。

手織りの技術、素材、天然染料、デザイン、
全てがハイクウォリティーな
ペルシャ絨毯についてお話ししたいと思います。

現在、実際に見ることができる、
世界最古のペルシャ絨毯は、

約2500年前に制作され、
ロシアのエルミタージュ美術館に
保存されています。

この絨毯が発見されたのは、
1949年です、
場所はどこかというと、

南シベリアのアルタイ地方、
パジリク渓谷にある
「スキタイ王」の古墳。

ソビエトの考古学者チームが、
発掘調査に入ったとき、
すでに盗掘された後でしたが、
絨毯は残されたままでした。

実は、この「盗掘」が功を奏したというか、
ドロボウさんが侵入したことで、
王様の墓の中に水が入って、
その水が寒さのために凍って、

墓の中は、
永久凍結状態になっていたんです。

そのために、、、
絨毯の老朽化を防ぎ、
腐敗などもせずに済んだというわけです。

へー!、ということは、
冷凍保存された絨毯が発見された
ってことですね?

発掘現場を想像すると面白いですね。

エルミタージュ美術館のある、
サンクトペテルブルクにも、
行ってみたくなりました。

もちろん、いくら、
冷凍保存されていたといっても、
凍ったのは、盗掘後のことですから、

紀元前5世紀頃に、
羊毛とラクダの毛という素材で作られたものが、
現代まで残っていること自体が奇跡的なことです。

写真で見たのですが、
朽ちているところもあります。
絨毯の四方のうち、一箇所は、ボロボロですね。

でも、全体像がハッキリとわかります。

赤、青、緑、黄色などの、
絨毯の色とりどりの鮮やかさとか
デザインの細かさ、目の詰まり具合とかが
見た瞬間に伝わってきます。

王様と一緒に埋葬された当時は、
さぞ絢爛豪華だったんだろうなと、
想像力を掻き立てられますね。

この「パジリク絨毯」と呼ばれる、
絨毯は、
ペルシャ絨毯の様式に沿っているということで、
ペルシャ産であると推測されていました。

でも、最近では、
中央アジアで作られたものではないか、
という説が有力になっているそうです。



で、もっと完璧な形で残っている
本物のペルシャ絨毯がロンドンの
ビクトリア&アルバート美術館に
所蔵されています。

1893年、ビクトリアとアルバートが、
この絨毯を購入するときに、

ビクトリア朝の有名なデザイナーである、
ウィリアム・モリスが、
「私が今まで出会った中で最もすばらしい東洋の絨毯だ!」

と助言して、
絨毯を買うことを勧めたそうです。

値段は、2000ポンド。
現在の価格にするといくらなのか
わかりませんね。

で、
絨毯の表面には、
作者の名前と制作年が織り込まれています。
「イスラム暦946年」と記されていて、
西暦だと1569年です。

この絨毯は、作者の名前をとって、
「アルデビル絨毯」と呼ばれています。



ペルシャ絨毯は本当に、
昔から、高価だったんですね。

なぜ、高価かというと、
仕方がないんです。

とにかく、完成までに時間がかかります。

長いもので、5年くらいかかるものもあります。
幅が広いと2~3人が一緒に作る場合もあります。

素材にもよるのですが、
やっぱり、素材が絹で、
有名な工房でできた絨毯は、
だいたい1000万円、超えますね。

大きさは、一概には言えませんが、
1つの辺の長さが2m前後とかですね。

なぜ、一概には言えないかというと、

さっき、素材って言いましたけど、
絹の中でも、カスピ海のそばで
生産された絹は、最高級品とされています。

なので、絹といっても、
ピンからキリまであります。

日本人は、絹製の絨毯がけっこう好きなのですが、

最近では、不景気ということもあって、
絹より安い、羊毛の人気が高まっています。

以前、イランからは、ほとんどが、
アメリカやヨーロッパにしか輸出していなかった
羊毛素材の「ギャッベ」という絨毯があります。

それが、日本でもよく売れています。
ペルシャ絨毯は、羊毛も絹もあるのですが、、、

ペルシャ絨毯とギャッッベの違いは、
専門家だともっと言い分があると思いますが、

私の感覚で、超大雑把にいうと、
「目の細かさが違う」ですね。

他の部分は、たとえば、素材、染色の技術、
デザインの緻密さ、
それに伴った色の多さ、などは、
高級品に比べたら、
全体的に、格段クオリティーが下です。

でも、
ペルシャ絨毯のレベルが高過ぎるんです。

同じイランで作られているということは、
伝統的な技術で制作されていうことで
品質は大丈夫ってことですよね。

ギャッベもイラン伝統の草木染め絨毯です。

天然ウール、天然染料、
自然をモチーフにしたデザインなど、
時代にマッチしているんです。


私も、ペルシャ絨毯入門ということで、
まずは、ギャッベを買おうと思います。


あ、時間がきてしまいました。

それでは、今日も最後までお聞きくださり

ありがとうございました!





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