2017年6月6日火曜日

誰がアパレルを殺すのか 杉原淳一/染原睦美 著 レビュー

アパレル業界・先頭集団の情熱
























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【誰がアパレルを殺すのか】 杉原淳一/染原睦美 著 

今回、この本を読みながら、
感じたことを話していきたいと思います。
まず、1ページ目の写真が目を引きます。
かつてあんなに華やかだった洋服の世界なのに、
なんだか哀愁が漂っています。

通称バッタ屋と呼ばれる在庫処分業者の倉庫の写真なんですけど。
口の開いた大型ダンボールが山積みになっていて、
そこには、毎日のように大量の衣料品が運び込まれています。
基本的に、一点、数百円で買い取った商品は、
どこに行くのかっていうと、各地の小売店に転売されたり、
インターネット通販などに出したりするそうです。

私もよくインターネットで、
買い物をするので、
ぎょって感じですね。

いつから、アパレルの世界から夢がなくなってしまったんでしょうか。
バブルの頃は、洋服を作れば売れる時代で、
百貨店、アパレル企業が黄金期でした。

当然百貨店の主力商品は、
洋服なわけですよね。

ところが、消費者の洋服離れへの
百貨店の対応が遅かったんです。

なので、数年前から、
地方や郊外の百貨店は減ってきていて、
2017年3月20日、三越千葉店が33年の歴史に幕を下ろしました。
最盛期には500億円あった売上げが、2016年3月には、
120億程度に落ち込んでいたそうです。

2008年にリーマンショッックがあり、
2014年には消費税の増税もあって、
百貨店は、売上げが下がり続けていたんです。

なのに、
手を打つのが遅かった背景には、
「消化仕入れ」という百貨店独特の
契約スタイルがあるんじゃないかというんです。

「消化仕入れ」って何ですかっていうと、
「店頭で商品が売れた分だけ、
百貨店がその商品を仕入れたとみなして、
アパレル企業に仕入れ代金を支払う。

ということは、
百貨店は在庫リスクを取らない
ノーリスク経営なんです。

私は、それって殿様商売だなって思うんですけど、

大丸松坂屋百貨店・社長は、
消化仕入れについてのインタビューにこのように答えています。
「アパレル企業側に在庫があるからこそ
店舗間の商品移動がしやすいという側面もある。
百貨店とアパレル企業の相互にメリットがあるという意味では、
有効な仕入れ形態の一つだと思っています。」

私には、よく理解できません…

このアパレル業界の不振という問題は、
日本の企業に共通しています。

過去の成功、高度成長期の栄光を忘れられないまま、
バブル崩壊やデフレといった環境変化を直視しなかった。
場当たり的な対処ばかり続けて、
気がつけば業績不振は深刻さを増していた。

でも、逆に、環境の変化にいち早く気づき、
世の中の流れを受け入れることによって、
売れているブランドがいくつもある。

それらの企業に共通しているのは、
過去の栄光しがみつかない。
過去の常識・習慣にとらわれていない。
誰もやっていないことをやっている。

全く新しいカテゴリー、
全く新しい市場を開拓している。
この最も難しいことをやってのけている。

その裏には、経営者の確固たる志があって、
経営の意図がはっきりしている。

例えば、カタログ通販を
オンラインに置き換えることにチャレンジした結果、
衣料品ネット通販で最大級の規模に至ったゾゾタウン。

ゾゾタウンにアクセスすれば、
様々なメーカーの洋服などを比べながら買い物ができる。

さらに、買った商品を
消費者が売るか捨てるか。
売るならば、自分たちで引き取りたい
という思いを形にした。

その発想力と行動力がすごい。
具体的な内容は、ゾゾタウンを覗いてみてください。

他にも、メルカリとか…

中古市場が拡大すると、
新品が売れなくなるのでは?
といわれていますが、
売ることを前提に新品を買う
と考える利用者が増えているそうです。
先にメルカリでブランドの中古相場を調べておく。
売り先があれば安心して新品をたくさん買えるってわけなんです。

そして、毎月定額制の、
衣服のレンタルサービスも、
スタイリストが自分の似合う服を選んでくれる。
試して気に入れば購入することもできる。

これいいですね。

他にも、縫製職人さんがお客さんのニーズに合わせて
カスタマイズした洋服を作ってくれる。
たとえば、腰の曲がったお母さんが着る、
結婚式用の洋服を注文したりできる。

いろんな商品・サービスがあって、
いろんなアイデア、マインドセット、
取り組み方がある。

・売り場をショールームと位置づけて、
実際にはオンラインのサイトから買う。

・スペインのザラは、
徹底的にトヨタの生産システムを勉強して
自社に取り入れている。

・生活が豊かになる要素がないと服は売れない。

・ファッションは、ファッションショーのためにあるのではない。
ショーに間に合わせるための商品作りはしたくない。

・どのブランドを着るかよりも、
どんな着こなしをするかが評価される時代。

・我々の取り扱うアパレルは、嗜好品で、そもそも顧客ニーズはない。
そこをどう切り拓いていくかを考えるのが営業だし、
それが店頭で接客する販売員の仕事だ。

・商社や代理店に任せるのではなく、
自分の手足を使った泥臭い営業が
世界市場を切り拓く最短・最善の手段。

・国内のジーンズ産地が力を合わせて、
日本のデニムそのものを世界に売ることが目的。

・アパレル不況の要因の一つは、
洋服が生む高揚感が減っていることにある。

・今、消費者が価値観やライフスタイルを
表現するアイテムは洋服だけではない。

・売れ残る概念がない。

・毎シーズン、商品が入れ替わる商習慣そのものが異様に映る。
良い商品は受け継がれる。

・変化するものだけが生き残る。

「ひと昔まえまでと違って、
今は世の中の変化のスピードが早いので、
ウカウカしていると取り残されちゃうよ。」

そんな仙人さんのことばを思い出しました。

今日も最後までお聞きくださり
ありがとうございました!

X-Jr.Copywriter










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