2018年2月6日火曜日

北大路公子著「生きていてもいいかしら日記」レビュー



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 https://youtu.be/QDT6YGaoLos


おはようございます!

今日は、
アマゾンの総合12位の本、
「生きていてもいいかしら日記」
をご紹介しようと思います。

この本は、れっきとした女性の、
大酒呑みエッセーというか、爆笑エッセーというか、
今まで読んできた本とは、かなり、毛色の違う本です。

著者は、北大路公子さん。
あとがきに書いてあったんですけど、
出版社の社長さんが付けたペンネームなのですね。

地方ライターの公子さんは、
ブログで火がついて、2冊の本を出したのですが、
ちょうどその頃、日ハムが北海道に来たということで、
北大路公子という名前になったそうです。

日ハムのハムと書いて公子のきみですよね。

この北大路公子さん・・・
作家にしておくのはもったいないくらい、
40年に一人の逸材なんです。

なんの逸材かというと、
芸人さんのですね。

この頃の人気番組というと、
芸人さんが、失敗談とか、
面白い見解とか、発想とか、

エピソードを披露して笑いをとる
みたいなのが多いですよね?

そういえば、もう随分前からですけど・・・

素の自分が商品って感じで、
鶴瓶とか、小藪とか面白いですが。

そんなトークがそのまま本になった
って感じですかね。この本。

たとえば芸人の師匠とか、型破りな人がいて、
酒を飲んだ時の『しくじりネタ』とか、
その他、武勇伝とか、話出したらキリがないくらい
いろいろあって。

芸かプライベートか人生そのものなのか、
わからないっていう人がいて、
人間力が芸に輝きを与えているような大物が
本当にいますよね。
鶴瓶の師匠の笑福亭松鶴とかはその一人だと思うのですが。

そういう師匠を彷彿とさせるんですよ。
公子女史は。

プライベートが、嘘でしょ?
でっち上げたネタですよね?
と疑いたくなるような私生活なんですよ。

で、主な登場人物は、
お父さん、お母さん、姉よりも先に結婚して子供もいて、
なぜか隣に住んでいる妹さん。そして、仲間たち。

ストーリーの場所は、
自宅、病院、居酒屋、球場、自動車整備工場などで、

外せないのがビールですね。
とにかく、外飲み、家のみに関わらず、
隙あらば、朝・昼・夜と飲みまくる。

そんな公子さん、
年齢は、40歳越えで、独身で、
恋人と別れたのをきっかけに実家に戻って、
おばあちゃんの介護をしていたそうです。

で、他にやることないから、
ベッタベタの恋愛小説を書いたら、
学研の女流文学新人賞をとっちゃった。
・・・

公子さんのプロフィールはこのへんにして、
「生きていてもいいかしら日記」から、
考えさせられたことをシェアします。

それは、公子さんがどうしても納得のいかない、
お父さんの健康管理法というか、
血液サラサラ疑惑というか。

当のお父さんが、
血液検査を受けたのですが、
どこにも異常がないんです。

ということは、どんだけ、健康オタクか、
と思いますよね。

ところが、まったくその逆なんです。

『健康とはこうあるべきだ』
そういう概念とか条件を誰しも一つや二つは、
持っていると思うのですが、

常識を疑いたくなります。

お父さんの持論もあるにはありますけど、
他人には全くもってよくわからないものばかり。

突然変異っていうか、
健康理論の死角っていうのがあって、
やっぱり、どんな専門分野でも、
完璧な研究論文はないんだなって思いましたね。

では、本文から、
お父さんのほぼ毎日の食生活をご紹介します。

 朝食は菓子パン2個、基本的に、一個は餡パン。
飲み物は極甘コーヒー牛乳。

食べながら、連ドラを見て、時に感想を述べる。
と言っても、この程度。
「この人がいい人で、この人が悪い人だな」

 朝食後は、自宅1階の仕事場でオヤツ。
紅白饅頭6個を二日で消費する。
昼食には、店屋物のカツ丼や天丼を食べる。
そこに、カップ麺がつくこともある。

食生活の偏りを指摘すると、
「なんも野菜だって食べてるさ。ほれ、
ラーメンに餅いれてるもの」と言う。

 夜は、午後八時すぎに帰宅。
野菜は極力残し、
肉にも魚にもサラダにも醤油をかける。

咎めると「なんも梅干し食べれば大丈夫だ」
と断言したあげく、梅干しは一個も食べないで、
速やかに自室でお菓子を食べ始める。

 塩分と糖分で満腹を味わったところでようやく
就寝、と思いきや、夜中に起きたついでに
アズキアイスを食べる。
なぜ、アズキアイスを?と尋ねると、
「あれさ、アズキアイス茶色いからさ」という。

 先日行った血液検査で、血圧もコレステロールも
中性脂肪も血糖値も肝機能も全部正常だった。
血液サラッサラで、たぶん公子よりサラッサラ。

 そして、餡団子をたべはじめた父に
「胸焼きしないの?」と尋ねると、
「バカにすんでない、生まれてから三回吐いたことあるよ」

 そんな父さんは、70歳を過ぎています。

「なんも。。。」という、
『北海道なまり』がほっこりして好きです。
冬になると、自由に外出もできないくらい
雪が積もる自然豊かにところに住んでいるそうです。

また、長くなりそうなので、
この辺にしておこうと思いますが、

最後は、恒例、
今日の主役、北大路公子さんご本人の言葉を
引用させていただきます。

「最初に日記を書き始めた時からずっと、自分でも
ものすごくバカみたいなことを書いていると思っていまして。
でも、最初はバカバカしいことを書いていた人も、
段々バカバカしくなくなってくることがあるでしょ……

世の中の人は皆、いろいろなことがあると思うのよ。

悲しかったり、嬉しかったり、挫折したり転機があったり、
でも、ふと思い出したときに私の書いているものを読んで、
相変わらずバカバカしいことを書いていると思ったら、
少しは安心してもらえるんじゃないかと。

だから変わらずバカバカしいことを書いていこうと思います。
あとは何も考えていません」

なんという崇高な使命感なんでしょ!

人は見かけだけで判断してはいけません。

大酒飲みで、スポーツ観戦が趣味で、
人間ウォッチングが大好きな方は、
とくに共感間違いなしのエッセーですよ。

ただの爆笑本じゃない、
昼ドラのような人間の悲哀もドロドロも、
おもしろ可笑しく、あくまでも淡々と描く。

そして、お父さんの健康の秘訣はなんだろう?
と考えた時、あの、まったりとした
マイペースさなのかな?と思ったりして、

ストレスが少ないんだろうな、
生き方上手だなと思いました。

で、何より、
不思議な発言をするお父さんを否定しない、
温かく包容力のある家族の大きな愛を感じましたね。

公子さんと言葉を交わしたら、
覇気ある妄想ネタにされてしまうのを
覚悟で、一度お会いしてみたいものだと
思いました。

今日は、北大路公子さんの、
「生きていてもいいかしら日記」
という本をご紹介しました。

読むと、もれなく安心感がついてきますよ。

あ~、やっぱり長くなってしまった。

というわけで、今日も
最後までおつきあいくださり、

ありがとうございました!


トータル教育学
https://naturalsuccess.jp/XBuddha/gold/special/#GMfFUu








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